肺移植後悪性疾患の検討
東大病院にて肺移植の治療を受けられた方、
およびそのご家族の方、臓器を提供いただいた方、
およびそのご家族の方へ
当院では肺移植後の悪性疾患/リンパ増殖性疾患に関する多施設共同研究に参加しております。日本人の肺移植後悪性疾患/リンパ増殖性疾患の傾向などを明らかにするのが目的です。
【研究課題】
肺移植後悪性疾患の検討(12018(1))
【研究機関名及び本学の研究責任者氏名】
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
研究機関 東京大学病院 呼吸器外科
研究責任者 安樂真樹 特任准教授 医療安全管理学講座
担当業務 データ収集
【共同研究機関】
主任研究施設 岡山大学病院 大藤剛宏
共同研究施設 京都大学医学部附属病院 伊達洋至
大阪大学医学部附属病院 南正人
東北大学病院 岡田克典
獨協医科大学病院 前田寿美子
福岡大学病院 白石武史
長崎大学病院 山崎直哉
千葉大学医学部附属病院 中島崇裕
担当業務 データ収集・解析
【研究期間】
倫理委員会承認後~2021年3月31日
【対象となる方】
1998年10月1日~2017年12月31日の間に東京大学病院および日本国内で肺移植を行っている共同研究機関で肺移植を受けられた後に悪性疾患にかかった方で、研究者が診療情報をもとにデータを選んで分析を行い、日本人の肺移植後悪性疾患の傾向について調べます。
【研究の目的】
臓器移植後には“がん”などの悪性疾患やリンパ増殖性疾患(ウィルス感染などが原因でリンパ球などに異常が生じる病気)が通常より高率に発生することが知られています。日本での肺移植は特に近年増加傾向ですが、肺移植後の悪性疾患についての国レベルの報告は新しく発生した悪性疾患についての報告しかありません。一方で、悪性疾患/リンパ増殖性疾患を既にもっている状態であったドナー(臓器を提供する人)やレシピエント(臓器を受け取る人)による悪性疾患/リンパ増殖性疾患の発生の可能性もありえますが、それらの状況の日本人での検討は単一施設の報告しかありません。そこで、症例数が増加した日本における肺移植後悪性疾患/リンパ増殖性疾患について日本全国の多施設のデータを集積して解析することは意義があると考えています。この研究は日本で過去に行った肺移植レシピエント/ドナーを対象として、日本人の肺移植後悪性疾患/リンパ増殖性疾患の傾向などを明らかにするのが目的です。
【研究の方法】
この研究は、東京大学医学部倫理委員会、岡山大学研究倫理審査専門委員会の承認を受け、東京大学医学部付属病院長の許可を受けて実施するものです。これまでの診療でカルテに記録されている肺移植後悪性疾患/リンパ増殖性疾患の情報、血液検査や尿検査結果、画像検査、病理検査などのデータを収集して行う研究です。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。主任施設である岡山大学病院に電子ファイルでデータを提供し、解析をしてもらいます。
【個人情報の保護】
この研究に関わって収集される情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
あなたのカルテ情報・データは、岡山大学病院に送られ解析・保存されますが、送付前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにした上で、当研究室において、パスワードロックをかけたコンピューターで厳重に保管します。ただし、必要な場合には、当研究室においてこの符号を元の氏名等に戻す操作を行うこともできます。
この研究のために、ご自分あるいは、ご本人が亡くなられている場合にはご家族の方より、データを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の研究事務局まで2019年3月31日までにご連絡ください。ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせて頂きます。
研究結果は、個人が特定出来ない形式で学会等で発表されます。収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。ご不明な点がありましたら主治医または研究事務局へお尋ねください。
尚、あなたへの謝金はございません。
2018年9月12日
【問い合わせ先】
東京大学医学部付属病院 医療安全管理学講座 特任准教授 安樂真樹
〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学医学部附属病院 中央診療棟2, 8階
電話番号:03-5800-9146