子宮癌による転移性肺腫瘍の組織学的特徴が生存率に与える影響の究明
東京大学医学部附属病院呼吸器外科にて
子宮癌の肺転移で肺切除術を受けた方およびそのご家族の方へ
当院では子宮癌による転移性肺腫瘍の組織学的特徴が生存率に与える影響の多施設共同研究に参加しています。本研究では同疾患で肺切除術を受けた方の術後の生存状況や再発の有無などの予後追跡を行い、子宮癌の種類と転移性肺腫瘍術後の生存率の関係性を解明することを目的としています。
この研究の対象者に該当する可能性がある方で、
〇診療情報等を研究目的に利用または提出されることを希望されない場合
〇研究への協力を希望されない場合、あるいは協力を途中でおやめになりたい場合
は2021年6月30日までに末尾に記載の問い合わせ先までご連絡ください。
【研究課題】
子宮癌による転移性肺腫瘍の組織学的特徴が生存率に与える影響の究明
(審査番号2020366NI)
【研究機関名及び本学の研究責任者氏名】
この研究が行われる主任研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
主任研究機関 東京大学大学院医学系研究科 呼吸器外科
研究責任者 中島淳、呼吸器外科・教授
担当業務 データ収集・匿名化・データ解析
【共同研究機関】
本研究は転移性肺腫瘍研究会(事務局:東京都板橋区加賀 帝京大学医学部外科)と協同して行う多施設共同研究です。東京大学大学院医学系研究科呼吸器外科が主任研究機関として本研究に参加し、データ解析を行います。
以下に本研究参加施設を示します。
(研究参加施設は状況に応じて変更になることがあります)
施設名 | 科名 | 実施責任者 |
がん研有明病院 | 呼吸器外科 | 文敏景 |
慶應義塾大学医学部 | 呼吸器外科 | 淺村尚生 |
埼玉医科大学総合医療センター | 外科 | 中山光男 |
千葉県がんセンター | 呼吸器外科 | 岩田剛和 |
千葉大学大学院医学研究院 | 呼吸器病態外科学 | 吉野一郎 |
東京医科大学 | 呼吸器外科 | 池田徳彦 |
東京大学医学部 | 呼吸器外科 | 中島 淳 |
栃木県立がんセンター | 呼吸器外科 | 松隈治久 |
獨協医科大学 | 呼吸器外科 | 千田雅之 |
浜松医科大学 | 外科学第一講座 | 船井和仁 |
結核予防会 複十字病院 | 呼吸器外科 | 白石裕治 |
防衛医科大学校 | 呼吸器外科 | 橋本博史 |
東邦大学医学部 | 外科学講座呼吸器外科学分野 | 伊豫田明 |
国立病院機構東京医療センター | 呼吸器科 | 小山孝彦 |
山形県立中央病院 | 呼吸器外科 | 塩野知志 |
君津中央病院 | 呼吸器外科 | 飯田智彦 |
日本海総合病院 | 呼吸器外科 | 金内直樹 |
帝京大学医学部 | 外科学講座 | 川村雅文 |
大阪大学大学院医学系研究科 | 呼吸器外科 | 新谷康 |
愛知県がんセンター病院 | 呼吸器外科 | 黒田浩章 |
東京慈恵会医科大学 | 呼吸器外科 | 大塚 崇 |
函館五稜郭病院 | 呼吸器外科 | 上原浩文 |
帝京大学医学部外科学講座が多施設共同研究の事務局として、各施設の連結可能匿名化データの集積・保管を行います。この研究に利用する情報は共同研究機関の範囲のみで利用されます。
【研究期間】
承認日~2024年3月31日
【対象となる方】
1984年1月1日 ~ 2015年12月31日の間に当院呼吸器外科で子宮癌による転移性肺腫瘍で肺切除術を施行された20歳以上の方が対象となります。
【研究の意義】
転移性肺腫瘍の予後はその原疾患によって異なり、特に子宮癌の転移性肺腫瘍は症例数が非常に限られており、その予後に関する知見は限定的であるのが現状です。子宮癌の病理学的特徴によりその予後を予測することで、最適な治療の選択や生存率の改善に役立つ可能性が考えられます。
【研究の目的】
子宮癌による転移性肺腫瘍で肺切除術を受けた方の長期予後を追跡調査することで、病理学的特徴と生存率の関連を解明することが目的です。
【研究の方法】
この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学医学部附属病院長の許可を受けて実施するものです。これまでの診療でカルテに記録されている血液検査や画像検査、病理検査などのデータを収集して行う研究です。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。
当院にて子宮癌の転移性肺腫瘍に対して肺切除術を受けた患者さんのカルテ情報から、患者基本情報(性別、生年月日)、原疾患(がんや腫瘍の種類、病期、治療内容など)、肺転移の詳細(発見日、大きさや個数、腫瘍マーカーの上昇の有無など)、肺切除術の詳細(手術日、術式、切除個数、切除方法、切除検体の詳細など)、術後フォローアップ期間の詳細(併用療法の有無、再発の有無、生存など)を調査します。収集したデータは、転移性肺腫瘍研究会の事務局である帝京大学医学部外科学講座により管理されたクラウド上のデータベースに登録されます。事務局がデータベースの管理を行い、研究会に参加している各施設からデータを集計します。集積されたデータを、事務局から東京大学大学院医学系研究科呼吸器外科にまとめて送信され、そのデータを用いて解析を行います。
【個人情報の保護】
この研究に関わって収集される情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。収集したデータは、解析する前に氏名・住所等の個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにします(このことを匿名化といいます)。匿名化した上で、研究会の事務局である帝京大学医学部外科学講座呼吸器外科(管理責任者:川村雅文)により、各施設の個人情報管理担当者のみ使用できるパスワードロックのかかったクラウド上のデータベースに厳重に保管されます。ただし、必要な場合には、当研究室においてこの符号を元にデータを閲覧・修正・削除することもできます。匿名化された各施設のデータを事務局より東京大学大学院医学系研究科呼吸器外科に電子的に送信され、当科にてデータを解析いたします。収集したデータは研究責任者のみ使用できる、鍵のかかった研究室内で保管されたパソコン内で、パソコンおよびデータファイルともにパスワードロックをかけて厳重に保管します。
この研究のためにご自分(あるいはご家族)のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の問い合わせ先に2021年6月30日までにご連絡ください。研究に参加いただけない場合でも、将来にわたって不利益が生じることはありません。ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせていただきます。
研究の成果は、あなたの氏名等の個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌、国内及び海外のデータベース等で公表します。
収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。保管期間終了後には、物理的に再現が不可能な形で破壊することで廃棄します。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。
この研究に関する費用は、東京大学大学院医学系研究科・医学部 呼吸器外科教室の運営費から支出されています。
本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。
尚、あなたへの謝金はございません。
この研究について、わからないことや聞きたいこと、何か心配なことがありましたら、お気軽に下記の連絡先までお問い合わせください。
2021年2月19日
【問い合わせ先】
連絡担当者:登祐哉(のぼりゆうや)
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学大学院医学系研究科 呼吸器外科
東京大学医学部附属病院 呼吸器外科
電話:03-3815-5410(内線 34869) FAX:03-5800-9156
e-mail:noboriy-sur@h.u-tokyo.ac.jp