体外循環データベースへの参加に関して

 

東京大学医学部附属病院心臓外科にて

体外循環を用いた手術を受ける16歳以上の方

およびそのご家族の方へ

 

当院では人工心肺を用いた体外循環技術の向上およびこれによる国民の医療と健康の増進に寄与することを目的とし、日本体外循環技術医学会の体外循環データベース事業(多施設共同研究)に参加しております。この研究は成人の人工心肺手術症例における体外循環の実施状況およびその結果について他施設で調査が行われる共同研究です。

この研究の対象者に該当する可能性がある方で、

〇診療情報等を研究目的に利用または提出されることを希望されない場合

〇研究への協力を希望されない場合、あるいは協力を途中でおやめになりたい場合

は心臓血管外科手術後3カ月以内を目安に末尾に記載の問い合わせ先までご連絡ください。

 

【研究課題】

体外循環データベースへの参加に関して(審査番号2020183NI)

 

【研究機関名及び本学の研究責任者氏名】

この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。

研究機関    東京大学医学部附属病院 医療機器管理部

研究責任者  朝倉 陽香

(東京大学医学部附属病院 医療機器管理部 臨床工学技士)

担当業務  データ収集・匿名化

 

【共同研究機関】

主任研究機関 藤田医科大学

共同研究機関 日本成人心臓血管外科手術データベース(JACVSD)参加施設

研究責任者 日比谷 信(藤田医科大学 医療科学部・臨床工学科 教授)

担当業務  データ解析

この研究に利用する試料・情報は共同研究機関(及び委託機関)の範囲のみで利用されます。

 

【研究期間】

承認日~2025年3月31日

本研究は長期にわたる研究を計画しています。記載の研究期間終了後も継続する場合は、研究期間延長の申請を行う予定です。

 

【対象となる方】

承認日 ~ 2025年3月31日の間に当院心臓外科で人工心肺を使用する手術を受けた16歳以上の方。

 

【研究の意義】

心臓血管外科手術あるいは治療に用いられる体外循環(人工心肺)の実施状況およびその結果について調査しデータ処理を行うことで客観的な指標が作成され、体外循環の安全の追求と技術水準の向上に繋がります。

 

 

【研究の目的】

心臓血管外科手術を受ける患者さんの手術前の状態や手術に応じた体外循環技術成績を明らかにします。このデータベースは一般社団法人 日本体外循環技術医学会が実施しますが、調査項目は欧米と共通であり、欧米施設との成績比較を行うことで体外循環の安全性を高めます。

 

 

【研究の方法】

この研究は、東京大学医学部倫理委員会(および一般社団法人 日本体外循環技術医学会倫理委員会)の承認を受け、東京大学医学部附属病院長の許可を受けて実施するものです。

人工心肺を使用する心臓血管外科手術を受ける患者さんの入院時から手術前、手術中、手術後から退院までのそれぞれの期間に診療情報(手術の術式、既往歴、使用薬剤の種類と使用量、血圧や体温などの生体情報、血液検査データなど)を収集しデータベースに入力を行います。

これまでの診療でカルテに記録されている血液検査結果や画像検査などのデータ、体外循環中の生体情報などを収集して行う研究です。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。この研究のための検査の追加や、入院期間が延長となることもありません。

収集した情報、データは主任研究施設である藤田医科大学に送信されます。送信には暗号化メール(SSL-Web mail)を使用し、送信者と受信者のみがデータにアクセス可能となっています。

 

 

【個人情報の保護】

この研究に関わって収集される情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。

収集した情報・データ等は、解析する前にあなたの個人情報とは一切連結できないようにした上で、研究担当者のみが使用できるパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。そのため、同意を取り消すこと、研究への参加を取りやめることはできません。

収集した情報・データ等は、藤田医科大学に送られ解析・保存されますが、送付前に氏名・生年月日等の個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにします(このことを匿名化といいます)。匿名化した上で、研究責任者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。ただし、必要な場合には、研究責任者によりこの符号を元の氏名等に戻す操作を行うこともできます。

 

 

 

この研究のためにご自分(あるいはご家族)のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の問い合わせ先に人工心肺を使用した心臓血管外科手術後、3カ月以内を目安にご連絡ください。研究に参加いただけない場合でも、将来にわたって不利益が生じることはありません。

ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせていただきます。

 

研究の成果は、あなたの氏名等の個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌、日本体外循環技術医学会 データマネージャー会議で公表します。

収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後長期に渡って保存されます。データを廃棄する際には、HDDを物理的に破壊することで廃棄します。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。

 

研究資金として、東京大学医学部附属病院 医療機器管理部の運営費交付金と一般社団法人 日本体外循環技術医学会事業費が使用されています。

本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。

研究対象の方への謝金はございません。

 

この研究について、わからないことや聞きたいこと、何か心配なことがありましたら、お気軽に下記の連絡先までお問い合わせください。

 

 

2020年12月7日

 

【問い合わせ先】

連絡担当者:朝倉 陽香

〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1

東京大学医学部附属病院 医療機器管理部

電話:03-3815-5411(内線 36565)

FAX:03-5800-8789

e-mail:asakurah-sup@h.u-tokyo.ac.jp

准教授、小児・先天性心疾患手術責任者

心臓血管外科修練指導者
心臓血管外科専門医
外科専門医
植込型補助人工心臓実施医
移植認定医