Q7.「肺癌疑い」といわれて手術を勧められました。

Q7. レントゲンで異常があるといわれて専門機関を受診しました。
CT検査を撮影したところ、「肺癌疑い」といわれて手術を勧められました。
まだ肺癌かどうかわからない状況ではたして手術は必要なのでしょうか?

A.

肺野に異常を指摘された場合、CTを用いた精密検査が必要です。

撮影されたCTは放射線科医による読影が行われ、

CT所見から強く肺癌が疑われる場合があります。

肺癌が疑われる場合、確定診断に先立ち肺癌に準じて病期診断が行われることがあります。

病期診断にはPET検査、脳CT(MRI)、骨シンチ、腹部超音波、腹部CTなどがあります。

これらの検査の結果に基づき、肺癌であった場合の病期(すなわち進行具合)が決定されます。

仮に肺癌であった場合、病理診断ならびに病期によって治療方針が異なります。

IA期からIIIA期の一部までの非小細胞肺癌は手術の適応となります。

このため気管支鏡・CTガイド下肺針生検によって非小細胞肺癌の確定診断が得られ、

手術適応と考えられる場合には手術(肺葉切除、リンパ節郭清)が行われます。

一方、CT所見から強く肺癌が疑われるにもかかわらず、

気管支鏡・CTガイド下肺針生検で確定診断が得られなかった場合、

確定診断をつけるために胸腔鏡下生検をお勧めします。

胸腔鏡下生検は全身麻酔下に行われる手術です。

すなわち気管支鏡・CTガイド下肺針生検の結果にかかわらず、

CT所見からIA期からIIIA期の非小細胞肺癌が強く疑われる場合、手術適応となります“肺癌のCT所見”参照)。

このため気管支鏡・CTガイド下肺針生検を省略して、胸腔鏡下生検が選択されます。

なお、肺癌診療ガイドラインでは「一部の手術例を除き, 組織もしくは細胞診断は治療開始前に行うように勧められる。その方法としては, 経気管支生検, 経皮生検, 胸腔鏡下生検, 開胸生検などがあり、患者の状況と施設の状況から適切な方法を用いるべきである」となっています(文献20)。

手術前に確定診断が得られていない症例では、

胸腔鏡下生検と術中の迅速病理診断の結果に基づき、肺癌手術が行なわれます(Q8参照)。