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肺がんが疑われたら

Q13. 手術以外の治療はできないのでしょうか?

Q13. 手術以外の治療はできないのでしょうか?

A.
肺癌診療ガイドラインでは

「臨床病期 IまたはII期非小細胞肺癌で外科切除可能な患者に対する術式は、肺
葉以上の切除を行うよう勧められる(グレードA)」

「臨床病期 I期非小細胞肺癌で外科切除が可能であるが肺葉以上の切除が不可
能な患者には、縮小切除(区域切除または楔状切除)を行うことを考慮してもよい
(グレードC1)」(手術適応(臨床病期 I-II 期))

「医学的な理由で手術できないI/II期非小細胞肺癌には、根治的放射線治療
の適応があり、行うように勧められる(B)。」(I・II期に対する放射線療法)

とされています。
心肺機能が著しく低下しており、手術に耐えることができないと考えられる患者さん、

あるいは手術適応であるにもかかわらず、手術を希望されない患者さんに対する

代替治療としては放射線治療があります。

近年、I期非小細胞肺癌に対しては、定位放射線照射(いわゆるピンポイント照射)や

粒子線治療(陽子線、炭素線)など、より高い線量を照射する治療方法が開発されています。

しかしながら、これらの放射線治療が従来の外科治療より優れているかどうかは不明であり、

標準的な肺癌治療法としてはお勧めしていません。

放射線治療に関する詳しい説明を希望される場合は、放射線治療医を紹介させていただきます。