転移性肺腫瘍に対する部分切除例の再発様式に関する多施設共同研究

当院で転移性肺腫瘍に対する手術を受けられる方へ 2014年3月
研究課題「転移性肺腫瘍に対する部分切除例の再発様式に関する多施設共同研究」へのご協力のお願い

当院で転移性肺腫瘍に対する手術を受けられる方へ 2014年3月
研究課題「転移性肺腫瘍に対する部分切除例の再発様式に関する多施設共同研究」へのご協力のお願い

1.この研究の概要

【研究課題】
転移性肺腫瘍に対する部分切除例の再発様式に関する多施設共同研究

【研究機関名及び研究責任者氏名】
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示す通りです。

  研究機関    東京大学大学院医学系研究科 呼吸器外科学
  研究責任者   中島 淳、呼吸器外科 教授

当院ではデータ収集・匿名化を担当します

【共同研究機関】
本研究は転移性肺腫瘍研究会(事務局:東京都板橋区加賀 帝京大学医学部外科)が主導して行われる多施設共同研究です。転移性肺腫瘍研究会参加施設が共同して行うものであり、東大病院はその1施設として本研究に参加します。
以下に本研究参加施設を示します。

NO 施設名 科名 連絡者 代表者
1 がん研有明病院 呼吸器外科 中尾将之 奥村 栄
2 慶應義塾大学医学部 呼吸器外科 河野光智 河野光智
3 都立駒込病院 外科 堀尾裕俊 堀尾裕俊
4 埼玉医科大学総合医療センター 外科 福田祐樹 中山光男
5 千葉県がんセンター 呼吸器科 飯笹俊彦 飯笹俊彦
6 千葉大学 呼吸器外科 吉田成利 吉野一郎
7 東京医科大学 呼吸器外科 嶋田善久 池田徳彦
8 東京大学医学部 呼吸器外科 中島 淳 中島 淳
9 栃木県立がんセンター 呼吸器外科 松隈治久 松隈治久
10 獨協医科大学 胸部外科 小柳津毅 千田雅之
11 国立国際医療研究センター 呼吸器外科 桑田裕美 伊藤秀幸
13 浜松医科大学 第一外科 船井和仁 船井和仁
14 結核予防会 複十字病院 呼吸器外科 白石裕治 白石裕治
15 防衛医科大学校 外科学第2 尾関雄一 尾関雄一
17 杏林大学医学部 第二外科 武井秀史 呉屋朝幸
18 東邦大学医学部 呼吸器外科 秦 美暢 伊豫田明
20 独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 呼吸器科 小山孝彦 加藤良一
22 埼玉県立がんセンター 胸部外科 秋山博彦 秋山博彦
23 三思会 東名厚木病院 呼吸器外科 杉山茂樹 稲垣敬三
24 新潟県厚生農業協同組合連合会 長岡中央綜合病院 呼吸器外科 須田一晴 藤田 敦
25 山形県立中央病院 呼吸器外科 塩野知志 塩野知志
26 君津中央病院 呼吸器外科 飯田智彦 飯田智彦
27 日本海総合病院 呼吸器外科 金内直樹 金内直樹
29 帝京大学医学部 外科 松谷哲行 川村雅文
30 大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器外科 神崎 隆 澤端章好
31 愛知県がんセンター中央病院 呼吸器外科 黒田浩章 坂尾幸則
帝京大学医学部外科が多施設共同研究の事務局として、各施設の連結可能匿名化データの集積・保管を行います。
山形県立中央病院呼吸器外科が研究データ解析を行います。

【研究目的】
転移性肺腫瘍に対する手術術式は、転移性肺腫瘍は同時多発することが多いことや、転移巣切除後も再度肺転移をきたす症例が多いこと、リンパ節郭清の意義は診断的な意味合いであることから、多くの場合は、部分切除、区域切除などの肺組織をなるべく温存する術式が選択されます。

国立がん研究センター東病院の大腸癌肺転移症例75例、107病変(肺部分切除83例、区域切除24例)に対する検討によれば、大腸癌肺転移107病変のうち18病変(17%)で肺切除断端再発を認めました。この検討で特徴的であったことは、断端再発例18例中14例(78%)が病理学的に断端陰性であったにもかかわらず断端再発が発生したことです。また大腸癌肺転移手術後の断端再発の発生率は、国立がん研究センター中央病院のデータでも30%と比較的高率に起こることが報告されています。

転移性肺腫瘍における部分切除は比較的低侵襲に手術を行うことが可能で、胸腔鏡下手術でも開胸と劣らない成績が示されているものの、完全切除例での局所再発は再度治療が必要になることもあり、肺切除断端の局所再発は重要な問題と考えられます。

従来から断端再発を予防するためには、腫瘍からの距離を十分とる必要があるとされており、このため断端の術中迅速組織診が行われることもありますが、術中迅速組織診で陰性であっても断端再発する場合もあります。これら断端再発の発生頻度については詳細なデータは不足しており、適切な外科的切除距離も不明です。

このように転移性肺腫瘍における肺部分切除の問題点の一つは断端再発であるものの、詳細なデータが不足しています。断端再発を予防するためための方策を確立するためにも、転移性肺腫瘍に対する部分切除の成績を、多施設で検証する必要があると考えました。

以上の背景から転移性肺腫瘍に対する肺部分切除の中央登録による前向きコホート研究を計画しました。

研究統括者は帝京大学医学部外科教授、川村雅文であり、本研究に対して帝京大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会の審査・承認を受けました(承認番号 帝倫13-038号,平成25年06月04日)。

また、本研究は東京大学大学院医学系研究科・医学部倫理委員会の審査・承認を受けました(承認番号 No.10420,平成26年03月26日)。

【研究方法】
本研究は転移性肺腫瘍に対して初回手術として肺部分切除が予定された方を対象とする観察研究です。
術前に登録をして呼吸器外科専門医が肺部分切除を行います。
術前、術後、手術に関しては登録をしない場合と全く違いはありません。
その後、転移性肺腫瘍に対して切除術を受けた患者さんの入院および外来カルテから、患者基本情報(年齢、性別)、原疾患(がんや腫瘍の種類、病期、治療内容など)、肺転移の詳細(大きさ、個数など)、切除個数、切除方法、切除検体の詳細特に腫瘍までの距離、合併症、併用療法、再発の有無、発見日および生存を調査します。
データはがんや腫瘍の種類ごとに作成された登録用紙に記入します。
記入されたデータは匿名化され個人の特定ができないようにした上で、転移性肺腫瘍研究会事務局である帝京大学医学部外科に集められます。
帝京大学医学部外科に置かれた登録事務局が各施設から収集したデータを集計し、がんや腫瘍の種類ごとに解析します。データはインターネットに接続されていないコンピューターに集積、管理し、プライバシーの保護を行います。事務局に集積された匿名化データが山形県立中央病院呼吸器外科におくられ、山形県立中央病院で研究データ解析が行われます。

2.研究協力の任意性と撤回の自由
この研究にご協力いただくかどうかは、研究参加者の皆様の自由意思に委ねられています。もし同意を撤回される場合は、同意撤回書に署名し、当院研究代表者 中島淳 にご提出ください。なお、研究にご協力いただけない場合にも、皆様の不利益につながることはありません。研究期間中にご本人の申し出があれば、いつでも採取した資料(試料)等及び調べた結果を廃棄します。

3.個人情報の保護
この研究に関わる成果は、他の関係する方々に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
あなたの人体試料や情報・データは、分析する前に氏名・住所・生年月日などの個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにした上で、当研究室において厳重に保管します。ただし、必要な場合には、当研究室においてこの符号を元の氏名などに戻す操作を行い、結果をあなたにお知らせすることもできます。

4.研究結果の公表
研究の成果は、あなたの氏名など個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌及びデータベース上等で公表します。
結果については、研究成果に対する個々人からの問い合わせにはお答えいたしません。

5.研究参加者にもたらされる利益及び不利益
本研究は通常臨床の範囲内での観察研究であり、本研究参加により付加される身体的障害はありません。
この研究が、あなたに直ちに有益な情報をもたらす可能性は高いとはいえません。しかし、この研究の成果は、今後の転移性肺腫瘍研究の発展に寄与することが期待されます。したがって、将来、あなたに手術治療の面で利益をもたらす可能性があると考えられます。

6.研究終了後の資料(試料)等の取扱方針
あなたからいただいた資料(試料)等は、この研究のためにのみ使用します。
研究終了後、あなたからいただいた資料(試料)等は、適切な方法で破棄します。

7.あなたの費用負担
今回の研究に必要な費用について、あなたに負担を求めることはありません。なお、あなたへの謝金支払いはありません。通常の入院・外来診療における自己負担分はご負担頂きます。

8.その他
この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受けて実施するものです。なお、この研究に関する費用は、東京大学大学院医学系研究科外科学呼吸器外科学教室の運営費(委任経理)から支出されています。ご意見、ご質問などがございましたら、お気軽に下記までお寄せください。

2014年03月27日

【連絡先】
研究責任者:中島 淳
連絡担当者:村川 知弘
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学大学院医学系研究科 呼吸器外科
Tel: 03-3815-5411 内線 33302 Fax: 03-5684-3989

投稿者: admin

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